PCケースのサイズは、パソコンの性能や使い勝手に少なからず影響します。では、PCケースのサイズにはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、PCケースのサイズの中でも代表的なフルタワーとミドルタワーについて、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
また、更にサイズの小さいミニタワーという選択肢もあります。最後には、PCケースのサイズの選び方についてもご紹介します。
PCケースのサイズに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
PCケースには様々なサイズがある
PCケースには、大きく分けてフルタワー、ミドルタワー、ミニタワーの3種類のサイズがあります。それぞれのサイズの特徴は以下の通りです。
フルタワーPCケース
高さが50cm以上の大型のPCケース。
多くのパーツを搭載できるだけでなく、冷却性能も高いです。しかし、重量が重く、場所を取るというデメリットもあります。
現在のPCパーツは省電力で発熱を抑えたものも多く、昔に比べてフルタワーのPCケースを選ぶ人は少なくなっています。
ミドルタワーPCケース
高さが40cmから50cm程度の中型のPCケースです。
フルタワーに比べてパーツの搭載数や冷却性能は劣りますが、コストパフォーマンスが高く、一般的な用途には十分な性能を発揮します。
重量や場所もフルタワーより抑えられます。
グラフィックボードを搭載した現在のデスクトップPCでは、最も一般的なサイズです。
ミニタワーPCケース
高さが40cm以下の小型のPCケースです。
省スペースで設置できるというメリットがありますが、パーツの搭載数や冷却性能はミドルタワーに比べても低い傾向にあり、性能の高いパソコンを組みたい場合には不向きです。
逆に、小さいケースにハイスペックなパーツを詰め込んだゲーミングPCを作るということを趣味にしている人たちもいます。
ロマンがありますね。
フルタワーPCケースのメリットとデメリット
フルタワーPCケースのメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。
パーツの搭載数が多い
フルタワーPCケースは、マザーボードやグラフィックカードなどのパーツを多く搭載できます。
特に、拡張性の高い大きなATXサイズのマザーボードや、3連ファンのついた長さのあるグラフィックカードを使いたい場合には、フルタワーPCケースがおすすめです。
また、ストレージやメモリも多く増設できるので、データの保存や処理に余裕ができます。
冷却性能が高い
フルタワーPCケースは、内部の空間が広く、ファンなどの冷却装置を多く設置できます。
そのため、パーツの発熱による温度上昇を抑えることができます。
PC内部の温度が高いまま常用すると、パーツの寿命が短くなったり、性能が低下したりするので、冷却性能は重要な要素です。
特に、ゲームや動画編集などの高負荷な作業をする場合には、フルタワーPCケースが向いているかもしれません。
重量が重い
フルタワーPCケースは、サイズが大きく、パーツも多く搭載できるので、その分だけ重くなります。
一般的に、フルタワーPCケースは10kg以上、パーツを搭載した状態では15kg以上になることもあります。
そのため、移動や持ち運びが困難になります。また机の上に置く場合には、机の強度にも注意が必要です。
場所を取る
フルタワーPCケースは、サイズが大きいので、設置する場所にも制限があります。
机の下に収まらない場合や、周囲の空間が狭くなる場合があります。また、ケーブルの長さにも注意が必要です。
モニターやキーボードなどの周辺機器との距離が離れると、ケーブルが届かないこともあります。
ミドルタワーPCケースのメリットとデメリット
ではミドルタワーPCケースのメリットとデメリットはどうでしょうか。
以下のようになります。
コストパフォーマンスが高い
ミドルタワーPCケースは、フルタワーに比べてパーツの搭載数や冷却性能は劣りますが、それでも一般的な用途には十分な性能を発揮します。
また、最も種類の多い規格なので、価格もフルタワーより安く、3000円程度で購入できるものもあります。
そのため、コストパフォーマンスが高いと言えます。
重量や設置場所に余裕ができる
ミドルタワーPCケースは、フルタワーに比べてサイズが小さく、重量も軽くなります。
一般的に、ミドルタワーPCケースは5kgから10kg程度、パーツを搭載した状態では10kgから15kg程度になります。
そのため、移動や持ち運びがしやすくなります。また、設置する場所にも余裕ができます。
パーツの搭載数が少ない
ミドルタワーPCケースは、フルタワーに比べて内部の空間が狭く、パーツの搭載数が少なくなります。
特に、ATXサイズのマザーボードや、長さのあるグラフィックカードを使いたい場合には、対応できないものもあります。
ストレージやメモリも、ケースや他のパーツと干渉してしまい、増設できる数が限られることも。
そのため、性能の高いパソコンを組みたい場合には、不満が残るかもしれません。
ミニタワーPCケースのメリットとデメリット
最後に、ミニタワーPCケースのメリットとデメリットをまとめます。
省スペースで設置できる
ミニタワーPCケースは、フルタワーやミドルタワーよりもサイズが小さく、重量も軽くなります。
一般的に、ミニタワーPCケースは3kgから5kg程度、パーツを搭載した状態では5kgから10kg程度になります。
そのため、設置する場所に制限が少なく、机の上や棚の上などにも置けます。また、移動や持ち運びもしやすくなります。
パーツの搭載数や冷却性能が低い
ミニタワーPCケースは、内部の空間が非常に狭く、パーツの搭載数や冷却性能が低くなります。
特に、マザーボードやグラフィックカードは、ミニタワーに対応した小型のものを選ばなければなりません。
ストレージやメモリも増設できる数が少なくなります。
さらに、ファンや水冷などの冷却装置も設置できるスペースが限られます。
そのため、性能の高いパソコンを組みたい場合には、ミニタワーPCケースは不向きです。
小さいPCケースに入るパーツを選び、配線の取り回しを考えて設置するのは、初心者には難しいかもしれません。
PCケースのサイズの選び方
サイズについて、それぞれ比較してきました。
すでにある程度わかっているかもしれませんが、PCケースのサイズを選ぶ際は、以下のようなポイントに注意してください。
スペックの高いパーツで、排熱を重視したいならフルタワー
パーツの搭載数や冷却性能が高いフルタワーPCケースは、スペックの高いパソコンを組みたい場合におすすめです。
特に、ゲームや動画編集などの高負荷な作業をする場合には、フルタワーPCケースが向いています。
しかし、重量や場所が問題になる場合には、注意が必要です。
とにかく省スペースに収めたいならミニタワー
省スペースで設置できるミニタワーPCケースは、場所に制限がある場合や、移動や持ち運びをしたい場合におすすめです。
しかし、パーツの搭載数や冷却性能が低いので、性能の高いパソコンを組みたい場合には、不満が残るかもしれません。
コストパフォーマンスを考えるならミドルタワー
コストパフォーマンスが高いミドルタワーPCケースは、一般的な用途には十分な性能を発揮します。
また、重量や価格もフルタワーやミニタワーよりバランスがいいです。
そのため、特に制約やこだわりがなければ、最もバランスの良い選択肢と言えます。
まとめ
この記事では、PCケースのサイズの中でも代表的なフルタワーとミドルタワーについて、それぞれのメリットとデメリットを紹介しました。
また、ミニタワーという選択肢もありますので、それについても触れました。
最後に、PCケースのサイズの選び方についてもご紹介しました。
PCケースのサイズは、パソコンの性能や使い勝手に大きく影響しますので、自分の目的や予算に合わせて、よく考えて選んでくださいね。
他にも、スリムなPCケースに大型のグラフィックボードを搭載できる、という製品もあります。
以下の記事で解説していますので、ご興味があればどうぞ↓
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