PCの性能を向上させるために、メモリを増設することを考えている方も多いでしょう。
しかし、メモリを4枚挿しにすると、思わぬデメリットが発生する可能性があります。
この記事では、メモリを4枚挿しにするときのデメリットと、それを回避するためのポイントを紹介します。
結論だけ先にお伝えすると、メモリを4枚に増設するよりも、大きい容量のメモリが2枚になる構成にするのがおすすめです。
(メモリは今かなり安いですよね。今後も長く使うなら、少ない枚数&大きい容量に更新してしまうのがコスパ良です。)
メモリを増設して4枚差しにするのはおすすめしません
メモリを増設することで、PCの動作がスムーズになったり、複数のアプリケーションを同時に起動できたりするメリットがあります。
しかし、メモリを4枚挿しにすると、以下のようなデメリットがあります。
- 性能が低い(遅い)方のメモリに合わせてしまう
- Ryzenはメモリを増やすと性能に制限がかかる
- 相性問題などで安定しない場合がある
これらのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
性能が低い(遅い)方のメモリに合わせてしまう
メモリには、容量や速度、タイミングなどの性能を表す指標があります。
メモリを4枚挿しにするときは、できるだけ同じ性能のメモリを選ぶことが重要です。
なぜなら、異なる性能のメモリを混在させると、性能が低い(遅い)方のメモリに合わせてしまうからです。
例えば、速度が2400MHzと3000MHzのメモリを混在させると、全体の速度が2400MHzになってしまいます。
また、タイミングが異なるメモリを混在させると、タイミングが遅い方に合わせてしまいます。
タイミングとは、メモリがデータを読み書きする際にかかる時間のことで、数字が小さいほど速いです。
例えば、タイミングが「15-15-15-35」のものと「16-18-18-38」のメモリを混在させると、全体のタイミングが「16-18-18-38」になってしまいます。
このように、メモリの性能が低下した状態になって、PCの動作も遅くなってしまう可能性があります。
Ryzenはメモリを増やすと性能に制限がかかる
Ryzenは、AMD社が開発したCPUのブランド名ですね。Ryzenは高い性能と低い価格で人気がありますが、メモリに関しては注意が必要です。
Ryzenはメモリの枚数によってメモリの速度に制限がかかるからです。具体的には、Ryzen 7000シリーズでは、以下のような制限があります。
- メモリが1枚の場合は、最大で5200MHzまで対応
- メモリが2枚の場合は、最大で3600MHzまで対応
つまり、メモリを4枚挿しにすると、その速度を活かせなくなってしまうことがあります。
Ryzenを使用する場合は、無闇にメモリの枚数を増やすよりも、必要なメモリ容量を少ない枚数で済ませることがおすすめです。
相性問題などで安定しない場合がある
メモリを4枚挿しにすると、相性問題などで動作が安定しない場合があります。
相性問題とは、メモリとCPUやマザーボードなどの他のパーツとの間に起こる不具合のこと。昔からメモリと相性問題は切っても切り離せない関係でした。
相性問題が起こると、以下のような症状が発生する可能性があります。
- PCが起動しない
- PCがフリーズする
- PCがブルースクリーンになる
- PCが再起動する
- PCの動作が遅くなる
これらの症状は、PCの使用に大きな支障をきたします。相性問題を解決するには、メモリの設定を変更したり、メモリを交換したりする必要があります。
相性問題への一番の対策は、同じメーカーの同じロット(セットになったもの)のメモリを購入することです。
また、マザーボードのメーカーの公式サイトに、動作確認済みのメモリ一覧が掲載されていることが多いので、確認するようにしましょう。
しかし、これらの方法は初心者にとっては原因が分かりにくく難しいかもしれません。またメモリの交換には費用もかかります。
メモリを4枚挿しにすると、相性問題のリスクが高まるので注意が必要です。
まとめ
メモリを4枚挿しにすると、以下のようなデメリットがあります。
- 性能が低い(遅い)方のメモリに合わせてしまう
- Ryzenはメモリを増やすと性能に制限がかかる
- 相性問題などで安定しない場合がある
これらのデメリットを回避するためには、以下のようなポイントを見ることがおすすめです。
- メモリは同じ性能のものを選ぶ
- Ryzenを使用する場合は、少ない枚数で必要な容量を確保する
- メモリの相性を確認する
メモリを増設することは、PCの性能を向上させる有効な方法ですが、メモリを4枚挿しにして動作に支障をきたす可能性もあります。
メモリを増設するときは、デメリットとポイントをしっかりと理解して、最適な選択をしましょう。
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