
Windows 11でWi-Fiが表示されないときは、まず「Wi-Fiのオン・オフ項目自体がない」のか、「Wi-Fiは使えるが接続先のネットワーク名だけが表示されない」のかを分けて考えます。前者は機内モード、物理スイッチ、ネットワークアダプター、WLAN AutoConfig、ドライバーの問題が中心です。後者はルーターやSSID、周波数帯、電波環境を確認します。
設定を一度にたくさん変更せず、次の順番で確認すると、PC側とネットワーク機器側のどちらに原因があるかを切り分けやすくなります。
Windows 11でWi-Fiが表示されないときの最初の切り分け
「表示されない」という症状は、次の2種類に分けられます。
| 症状 | 最初に疑う場所 |
|---|---|
| 設定やタスクバーにWi-Fiの項目がなく、オンにできない | 機内モード、物理スイッチ、ネットワークアダプター、WLAN AutoConfig、ドライバー |
| Wi-Fiの項目はあるが、特定のSSIDだけ一覧に出ない | ルーター、SSIDの公開設定、周波数帯、電波環境、アダプターの対応状況 |
| すべてのSSIDが表示されず、アダプターも見つからない | ドライバーの欠落、アダプターの故障や接触、PCメーカー側の設定 |
Wi-Fiの項目がないのに、ルーターを再起動したりネットワーク名を入力したりしても改善しません。反対に、特定のSSIDだけがない場合は、ドライバーをいきなり削除するより、別の端末でそのSSIDが見えるかを確認するほうが安全です。
Wi-Fiの項目自体が表示されないときの対処法
機内モードと物理Wi-Fiスイッチを確認する
タスクバー右側のネットワーク、音量、バッテリーがまとまったクイック設定を開き、機内モードがオンになっていないか確認します。機内モードがオンならオフにして、Wi-Fiの項目が戻るかを見ます。
ノートPCには、キーボードのファンクションキーや本体側面のスイッチで無線機能を切り替える機種があります。キーのマークや取扱説明書を確認し、無線機能をオフにするスイッチがあればオンにしてください。機種によって操作が違うため、キーを何度も押して反応を確かめるより、PCメーカーの説明書を確認するほうが確実です。
設定画面でWi-Fiの項目を確認する
設定 > ネットワークとインターネットを開き、Wi-Fiが表示されるか確認します。ここにWi-Fiが表示されていても、接続先一覧が空なら、次の「特定のWi-Fiネットワークだけ表示されない場合」へ進みます。
設定画面にもWi-Fiがない場合は、PCが無線アダプターを認識していない、アダプターが無効になっている、関連サービスが動いていない、ドライバーが欠けているといった可能性があります。次のデバイスマネージャーの確認が切り分けの基準になります。
ネットワークアダプターを有効にする
WindowsがWi-Fiアダプターを認識していても、無効になっているとWi-Fiの項目が表示されないことがあります。次の手順で確認します。
- スタートボタンを右クリックし、デバイスマネージャーを開く。
- ネットワークアダプターを展開する。
- 名前にWireless、Wi-Fi、802.11などが含まれるアダプターを探す。
- 下向き矢印のマークが付いている場合は右クリックし、デバイスを有効にするを選ぶ。
- 設定に戻り、Wi-Fiと利用可能なネットワークが表示されるか確認する。
アダプター名に黄色い警告マークがある場合は、単純な無効化ではなく、ドライバーやデバイスの状態に問題がある可能性があります。プロパティを開いてデバイスの状態に表示されるエラーコードを控えてから、ドライバーの確認へ進みます。
WLAN AutoConfigサービスを確認する
Wi-Fiの検出や接続を担当するWindowsのサービスが停止していると、Wi-Fiの項目やネットワーク一覧が正常に出ない場合があります。Microsoftの案内でも、Wi-Fiオプションが見つからないときの確認項目としてWLAN AutoConfigが挙げられています。
WindowsキーとRキーを押す。services.mscと入力してEnterキーを押す。- 一覧からWLAN AutoConfigを探す。
- 状態が停止している場合は右クリックし、開始を選ぶ。すでに実行中なら再起動を選ぶ。
- サービスの画面を閉じ、Wi-Fiの一覧を開き直す。
サービスのスタートアップ設定を変更する場合は、PCメーカーやMicrosoftの案内にない項目まで変更しないでください。WLAN AutoConfigを開始してもWi-Fiアダプターがデバイスマネージャーにない場合は、サービスだけが原因とは限りません。
ネットワークアダプターのドライバーを確認する
まずWindows Updateとメーカー公式情報を確認する
Wi-Fiアダプターが表示されるものの、警告マークがある、直前の更新後から使えない、または「デバイスを開始できない」と表示される場合は、ドライバーの問題を疑います。まず設定 > Windows Updateを開き、利用可能な更新を確認します。
Windows Updateで直らない場合や、ネットワークアダプター自体が一覧にない場合は、PCメーカーのサポートページで型番に合う無線LANドライバーを探します。別のPCやスマートフォンでドライバーをダウンロードし、USBメモリなどで移す方法もあります。メーカー名だけでなく、PCの正確な型番とWindows 11向けの対応状況を確認してください。
デバイスマネージャーから更新・再インストールする
ネットワークアダプターが表示されている場合は、右クリックしてドライバーの更新を選びます。更新後に症状が始まった場合は、プロパティのドライバータブにあるロールバックが使えることもありますが、ボタンが表示されるかどうかは環境によって異なります。
再インストールが必要な場合は、作業中のファイルを保存してから対象アダプターを右クリックし、デバイスのアンインストールを選びます。削除後に再起動すると、Windowsがドライバーを再検出することがあります。削除前に、再起動後の復旧手段と、PCメーカーからドライバーを入手できることを確認してください。
出所が不明なドライバー配布サイトは使わず、PCメーカー、無線LANチップのメーカー、Microsoftのいずれかの公式情報を優先します。ドライバーの更新や再インストールだけで必ず直るわけではなく、アダプターの故障やWindows以外の設定が原因の場合もあります。
特定のWi-Fiネットワークだけ表示されない場合
別の端末で同じSSIDが見えるか確認する
スマートフォンや別のPCなど、同じ場所にある別の端末で同じWi-Fiネットワークが表示されるか確認します。別の端末にも表示されないなら、ルーターの電源、SSIDの公開設定、回線や機器側の状態を確認します。別の端末では表示されるのにWindows 11のPCだけ表示されないなら、PCのアダプター、ドライバー、対応周波数を確認します。
ルーターのSSIDと周波数帯を確認する
ルーターが再起動中になっていないか、Wi-Fiの電波を停止する設定になっていないか確認します。SSIDを非公開にしている場合は一覧に出ないことがあるため、管理画面や取扱説明書で設定を確認してください。非公開SSIDへ接続する場合は、ネットワーク名と暗号化方式、パスワードを正確に把握している必要があります。
2.4GHzと5GHzを別々のSSIDで配信しているルーターでは、片方だけが一覧に出ることがあります。Microsoftも、利用可能な一覧に2.4GHzと5GHzの両方が表示される場合は別の周波数帯を試す手順を案内しています。PCの無線アダプターが対応する周波数帯と、ルーターが使っている帯域が合っているか確認してください。
距離と電波環境を切り分ける
PCをルーターに近づけたときだけSSIDが表示される場合は、距離、壁、金属製の家具、ほかの無線機器による電波環境が関係している可能性があります。切り分け中はPCとルーターの距離を短くし、ルーターの電源を入れ直して一覧を再確認します。
ただし、ネットワーク一覧に何も出ない場合は、電波だけでなくPC側のアダプターが無効・未検出になっていることもあります。別のSSIDやスマートフォンのテザリングが表示されるかも確認すると、特定のルーターだけの問題か判断しやすくなります。
Windowsのトラブルシューティングを実行する
Windows 11では、まずヘルプアプリからネットワークとインターネットの自動トラブルシューティングを実行できます。画面の案内に従って診断し、修正候補が提示されたら内容を確認してから適用します。
手動で確認する場合は、設定 > システム > トラブルシューティング > その他のトラブルシューティングを開きます。表示される項目や名称はWindows 11の更新状況によって変わることがあるため、ネットワークまたはネットワークアダプターに関する項目を選び、画面に表示された手順を進めてください。
ネットワークのリセットは最後に行う
基本的な確認で改善しない場合は、設定 > ネットワークとインターネット > ネットワークの詳細設定 > ネットワークのリセットが候補になります。ネットワークアダプターを削除して再インストールし、設定を初期状態に戻す操作なので、保存済みWi-Fi、VPN、仮想スイッチなどを再設定する必要が出ることがあります。
ネットワークのリセットを実行する前に、Wi-Fiのパスワード、VPNの設定、特殊なネットワーク設定を確認してください。会社や学校のPCでは管理者設定に影響する可能性があるため、管理者へ相談してから行います。
アダプターがデバイスマネージャーに表示されない場合
ネットワークアダプターを展開しても無線LANアダプターが見つからない場合、Windowsがアダプターを検出できていない可能性があります。まずデバイスマネージャーの表示メニューからハードウェア変更のスキャンを試し、表示が戻るか確認します。
それでも表示されない場合は、PCメーカーのサポートページで無線LANドライバーを確認します。ドライバーを入れても検出されない、再起動すると消える、物理スイッチを切り替えても変わらない場合は、内蔵無線LANやマザーボード側の不具合も考えられます。PCを分解して確認する前に、保証や修理窓口で型番と症状を伝えてください。
外付けのWi-Fiアダプターを検討する場合も、USB端子の種類、Windows 11対応、必要な周波数帯、ドライバーの入手方法を先に確認します。元のPC側の原因が残っている状態で購入を急ぐと、別の切り分けができなくなることがあります。
Windows 10のWi-Fiトラブルを確認したい場合
今回の記事はWindows 11の設定名と切り分けを中心に解説しています。Windows 10のドライバー確認や再インストール手順を確認したい場合は、Windows 10でWi-Fiが表示されないときの原因とドライバの確認・再インストール方法も参考にしてください。Windowsのバージョンで設定画面の位置や表示名が異なるため、対象のOSに合う手順を使います。
まとめ:設定・アダプター・ドライバー・ルーターの順で確認する
Windows 11でWi-Fiが表示されないときは、次の順番で確認します。
- Wi-Fi項目自体がないのか、特定のSSIDだけがないのかを分ける。
- 機内モード、ノートPCの物理スイッチ、設定画面を確認する。
- デバイスマネージャーでネットワークアダプターが無効になっていないか確認する。
- WLAN AutoConfigが実行中か、ドライバーに警告がないか確認する。
- 特定のSSIDだけがない場合は、別の端末、ルーター、SSID、周波数帯を確認する。
- トラブルシューティングを実行し、ネットワークのリセットは必要な場合だけ行う。
アダプターがデバイスマネージャーにも表示されない場合は、PCメーカー公式のドライバー、型番ごとの仕様、保証や修理窓口を確認します。原因が分からないままドライバーを削除したり、ネットワーク設定を初期化したりせず、確認した項目をメモしながら一つずつ切り分けることが大切です。


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